肝細胞癌では、モザイクパターンや薄い辺縁低エコー帯が特徴的であるが、単なる高エコー腫瘤や低エコー腫瘤として描出されることも多い。

腫瘤は辺縁に低エコー帯を有し,内部はモザイクパターンを呈している.
肝細胞癌の辺縁低エコー帯は腫瘍の線維性被膜を反映するため,薄く平滑で外側陰影を伴うことが多い.
本例でも淡い外側陰影を示している.

 

肝右葉に直径3cmの腫瘤が2個あり,やや厚く幅の不規則な辺縁低エコー帯を伴っている.
転移性肝腫瘍の辺縁低エコー帯は,密な腫瘍細胞を反映する場合が多く,厚みが一定ではない.


企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムメディカル株式会社