黄疸の患者を見た場合、まずPTCDなどのドレナージ術が必要な外科的黄疸かどうか識別することが要求される。このためには、まず肝内胆管の拡張の有無を確認しなくてはならない。
閉塞性黄疸の原因となる病変の発見には、胆道系の解剖にしたがって検査を進めればよい。つまり拡張した胆道系より下流側(膵頭部寄り)に病変があると考えて検索していく。閉塞部位より下流側では拡張はない。拡張した胆管系が追跡できなくなった部位に病変(まず悪性腫瘍か胆石)があるので、よく観察する。
十二指腸乳頭部癌は、超音波検査では腫瘤として描出されにくく、むしろ拡張胆管を膵頭部末端まで追跡しても、原因がはっきりしないことで疑われることが多い。
企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムヘルスケア株式会社