通常の尿管は超音波では描出する事ができないが、尿路閉塞をきたした尿管を 描出することはできる。尿路結石の検査では、結石の停滞しやすい場所とその前 後の尿路系の拡張を観察してゆけば、高頻度に発見することができる。スキャニ ングにあたっては、適度な圧迫も必要である。
腎細胞癌を見落とさないためには、腎臓の端から端まで観察することが大切で ある。腎細胞癌は腎実質から突出していることが多く、腎臓の輪郭に十分注意す るとよい。まぎらわしい場合には、方向を変えて観察し充実性の病変であること を確認する。
膀胱の検査では、適度に尿をためて検査することで隆起性病変を発見すること は難しくない。一方、排尿後の収縮した膀胱では、壁は不整に厚く見えるので評 価することができない。
企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムヘルスケア株式会社