Chapter-2 急性胆嚢炎
重症急性胆嚢炎の所見
壊疽性胆嚢炎(1)

壊疽性胆嚢炎(1)


不整に肥厚した胆嚢壁と胆嚢内腔に隔壁のような構造が見られる。壊疽性胆嚢炎の剥離した粘膜を示すエコー像である。

剥離した粘膜

壊疽性胆嚢炎(2)

壊疽性胆嚢炎(2)


胆嚢の短軸像である。胆嚢内腔の高エコーの構造は全面が剥離した内膜を示している。外周にはっきりとした胆嚢壁が見られないことからも壁が剥げ落ちて薄くなっていることがうかがえる。

剥離した粘膜

膿瘍形成(1)

膿瘍形成(1)


急性胆嚢炎後に見られた壁内膿瘍である。胆嚢内腔に隆起した腫瘤のようにも見えるが、壁構造を追うと壁内の膿瘍であることが分かる。

壁内膿瘍

膿瘍形成(2)

膿瘍形成(2)


発症後2日後に来院した症例。胆嚢壁は炎症性壊疽により肝臓側に穿孔し、肝内膿瘍を形成している。緊急手術の適応である。

肝膿瘍

気腫性胆嚢炎

気腫性胆嚢炎


胆嚢底部には少量のガスエコーがあり、内腔には細菌感染による膿を示すデブリエコーが見られる。デブリの中の高輝度点状エコーも反重力方向への浮遊がみられた。

胆嚢底部の気腫

 

企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムヘルスケア株式会社