脾臓では腫大や副脾、分葉などの形態の変化はよく目にするが、腫瘤性病変は比較的稀な臓器である。
脾臓の腫瘤性病変は、良性腫瘤では嚢胞や血管腫、過誤腫などが見られ、悪性腫瘍では悪性リンパ腫、リンパ管肉腫(リンパ管腫)、転移性腫瘤などが見られる。悪性リンパ腫が脾臓の悪性腫瘍のうちで最も頻度が高い。
脾臓に低エコー腫瘤を認めた場合には、悪性リンパ腫の可能性を考える。悪性リンパ腫の腫瘤はしばしば無エコーに近い低エコーで、嚢胞との鑑別が必要となる。
企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムヘルスケア株式会社